公開日:2018年03月13日

ACPを行うこと、緩和ケアを患者さんに受けてもらう事が目的になっている医療者はいませんか?

こんにちは、在宅緩和ケア医療に従事している札幌の医師@今井です。

最近ACPだ、緩和ケアが必要だ、在宅緩和ケアだってよく聞きますね。在宅でも訪問看護師さんや在宅医が会合などで「ACPを確認し・・・緩和ケアで○○○を行い症状緩和され・・・・・・・となりました」みたいな発表されているのをままに聞きます。患者さんへの説明などでも「緩和ケアを受けて楽に過ごしていきましょうね」とか訪問看護師さんが言うのをまま耳にします。

なんのためのACP、緩和ケアか

ACP、緩和ケア、ともにすごい重要な概念だなと思いますが、本質からずれてどうも<最後を苦痛なく本人らしくどう迎えるか>って側面が強調されてしまっているような気がします。そもそもACPや緩和ケアってなんのためにあるんでしょうか?ACPのためのACP?緩和ケアのための緩和ケア?そうではないですよね・・・・・

ACPや緩和ケアの目的はあくまで「いかに残りの人生のプロセスをその人らしく豊かに生きるか」ってことではないでしょうか?ACPや緩和ケアってその人がどう幸せに生きるのか、そのアシストをするのが目的であったはず・・・

ACPや緩和ケアを受けること=患者さんの生きる目的、ではないですよね。ここんとこ間違えないようにしないといけないなぁって最近肌感覚で思うようになっています。

皆さんの周りはいかがですか?ACPを行う事、緩和ケアを患者さんに受けてもらう事が目的になっている医療者はいませんか?本当に患者さんが生きていく上で必要なものはなんですか?今一度なんのためのACPか、緩和ケアか立ち止まって考えてみるのも必要かも知れませんよ。

 

現在医師募集中→こちらをどうぞ!

外来や訪問看護、地域で活動したい看護師さんも→こちらをどうぞ!

このエントリーをはてなブックマークに追加