公開日:2018年03月03日

<患者さんの利益が第一>と言えば何でも許される、その考えが小さなクリニックを潰す・・・

こんにちは、医師6人と連携して看護師8人、MSW5人他医療事務と一緒に診療所内多職種チームで仕事している札幌の診療所の医師@今井です。

先日(というか昨日)ですがとある病院の事務さんから在宅医療をうけつつ外来にも通院している患者さんに関わる算定や医療事務上のことについて電話連絡がありました。

病院の事務さん曰く「手続き上こちらの不備があったのは間違いないのですが○○○という事情もあってこの部分は診療所さんで我慢してもらえないでしょうか?」という内容・・・・簡単に言うと病院で手続きをしたくない(できない訳ではないですよ)から診療所の不利益となるけれど仕方ないですよね、っていう電話でした。

当然自分の返答は拒否でした。実臨床上も医療請求上もこちらにはまったく非はありません。病院がしたくないからと言って生じる不作為の損失部分を診療所が被る必要は全くないと考えたからです。

と先方の事務さんにお伝えすると、その事務さんから

「患者さんの利益を第一に考えると・・・・ではないですか?」

と返答がありました。

・・・もうなんでしょうかね?自分達のミスというか仕事をしたくないからと言って<患者さんの利益が第一>という言葉を出すとなんでも許されると思っているのでしょうか?医療機関同士の話ではきちんと理論的に筋道を通して議論することが大事ではないかと自分は考えています。

基本的には自分も臨床上も請求上も可能な限り個々の患者さんの状況を事務と相談しながら考えて行うっていうことはもちろんしていますが(そういう意味では患者さん第一主義なのは当たり前です)、医療機関として大事なことはあくまでしっかりと診療し患者さんに幸せになってもらい、それに基づき保険請求もきちんと行い職員にお給料などで還元していくこと。請求一つとっても小さなクリニックにとってはとても大事なことです。

<患者さんが・・・・>と言えば何でも許される、概して大きな医療機関で働いている方はそう考えるかも知れませんが、その考えは最終的には小さなクリニックを潰すことにつながるかも知れません。皆さんの職場はどうでしょうか?ご意見あれば教えてください。

 

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