公開日:2018年03月01日

患者さんや家族向け!在宅緩和ケアを受ける前に確認しておきたい36のポイント

こんにちは、本日も朝6時から往診の札幌の在宅緩和ケア&在宅医@今井です。

在宅の医療者は在宅緩和ケアってどんなものかよく理解していますが、患者さんや家族は在宅緩和ケアってよく知らないですよね。(当たり前ですよね)今回在宅緩和ケアを受けようかどうか考えている患者さんやご家族の方向けに、在宅緩和ケア受けるためにこんな項目は確認してみてもいいんじゃないかなって思うところをまとめてみました。興味ある方は一読してみてくださいね。

在宅緩和ケアを受ける前に確認しておきたいこと

1現在入院(通院)している病院について

①病状についてきちんと説明してもらい理解してる

②外来看護師なりMSWなり何かあった時に頼りになれる人がいる

③主治医が在宅緩和ケアを受けることに了承している

④何かあったときにどう対応(入院、病院紹介、外来での対応など)してくれるのか

⑤70歳未満であれば高額療養費の多数該当にいつから当てはまるか

⑥介護保険の申請がすんでいるかどうか

⑦入院しているのであれば外泊対応が可能かどうか

2在宅医について

⑧在宅緩和ケアの経験が豊富かどうか

⑨自宅から診療所(もしくは担当医)までが近いか

⑩診療所の医師の人数と診療体制(主治医制かチーム制か)

⑪保険でかかる費用と自費負担があればその確認

⑫バックベットとしてどの病院と連携することを考えているのか

⑬診療頻度はどの程度か

⑭病院医師との併診の有無

⑮自宅でできる医療処置の確認(麻薬の注射や輸血対応など)

⑯急変時の対応

⑰在宅医として病状や患者さんの見解についてどう考えているか

3訪問看護ステーションについて

⑱これも医師と同じですが在宅緩和ケアの経験が豊富かどうか

⑲ステーションからの距離が近いかどうか(あまりにも離れていたら・・)

⑳ステーションの看護師の人数とその体制について

㉑保険でかかる費用と自費負担について、特に訪問看護ステーションに関しては自費負担をしっかりと確認してください。負担が大きくなるようであれば他のステーションと比較するのも手かも知れません

㉒在宅医や病院などの医療機関との連携をどうしているか

㉓どの程度の頻度で訪問するのか

㉔土日などの休みや夜間の救急対応の訪問をきちんとしてくれるか。しないというところはありませんが人員上中々動かない、動けないステーションもあります。費用も含めきちんと確認しておきましょう

4ケアマネさんについて

㉕細かくサービス調整してくれるかどうか

㉖がんの患者さんの在宅サービス調整の経験が豊富かどうか

㉗適切な住宅改修や福祉用具の提案をしてくれるかどうか

㉘家族の介護負担についてきちんと考えてくれるか(通所やヘルパーさん、ショートなど)

㉙かかる費用についてきちんと考えてくれるか

㉚困った時にはすぐに動いてもらえるかどうか

5自分達や家族の状況について

㉛どこで誰と過ごしたいと考えているのか

㉜最後まで自宅で過ごしたいと考えているか(療養中に変わってOK)

㉝自宅で過ごすことに不安があるのであれば何を不安と思うのか

㉞使えるお金がどの程度か

㉟家族の援助は期待できるか、例えば介護休暇などは使えるのか

㊱両親や子供にはどのように伝えるか(迷うなら医療者とともにでもいいかと)

 

 

長々と色々書きましたが結局は一番重要なことは

どこで誰とどのように過ごしたいのか?

っていうご本人の意思です。

これがきちんとしているのであれば関係者はそのためにできる限りの努力をしてくれるでしょう。逆にこれが不安定ならば自宅での療養の継続が難しくなることもあり得ます。不安ならばいくらでも在宅緩和ケアを受ける前に病院スタッフや訪問医、訪問看護師さんとの対話を繰り返してみてくださいね。きっと繰り返すうちに安心できるのではないかと思います。

 

いかがでしょうか?何か質問や確認したいことあればいつでも気軽に連絡くださいね。ご意見あればお待ちしています

 

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