公開日:2018年02月26日

仕事をしながら親の介護をするという選択:仕事か介護かという二択はしてはいけない!

こんにちは、宮の森の小路を走って往診している在宅医@今井です。

先日長年在宅でみていた患者さんが体調不良となり入院されました。今後は在宅で心不全の緩和ケアを行っていくことになりそうで、退院時カンファレンスが開催されました。20人くらい関係者があつまり病院で退院後の支援について相談してきました。患者さんには非常に熱心に介護されている同居されている娘さんがいるのですが、もちろんカンファ前後で色々話はしてきました・・・

その娘さんですがカンファ終了後数日たってから先日当院にふらっと立ち寄ってくれました。たまたま近く通ったので寄りました、と・・・・

諸々病状についての話をした後に退院後の方針についてサイドちらっと聞いたのですが

「今回の退院でもう入院させずに最期まで自宅で看取るつもりですのでお願いします」

とのことでした。これまでずっとそう言ってきたのですがやっぱり方針は変わらなかったですね。ただ娘さんが仕事(会社経営)されていて激務なのは知っていたので「お仕事は無理しないでくださいね」とお伝えしたところ

「社員には母の病気について話しました。私の会社は30代40代の女性の社員が多いので、介護の問題は自分の問題だけでなく彼女らの問題にもなり得ます。

介護か仕事かの二択ではなく、仕事を辞めないでも色んなサービスを利用して自宅で最後まで家族を介護してみてあげる事ができる、私はそれを社員にきちんとみせてあげたいと思っています。それが私の仕事です」

とのことでした。

素晴らしいの一言です。必ずできる限りの援助しますね、とお伝えし可能な限りこの気持ちにお応えしたいと心から思えました。こんな社長さんいたら絶対ついていきますよね。

 

介護か仕事かの二択ではなく、仕事をしながらでも最期まで家族を自宅でみる事ができる、そんな社会が当たり前になればいいですね。介護での離職を考えている方がいましたら、まずは離職する前に医療者や介護者、ケアマネさんに相談してください。絶対全力で支援してくれるはずですから・・・

皆さんの会社はこんなこと許してくれますか?自分は社員が同じ状況になったら全力で応援したいと思っています。

 

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