公開日:2018年02月17日

在宅の他職種は薬剤師さんの訪問業務でこんなことをしてくれるのを期待しています・・・

こんにちは、札幌の訪問診療医@今井です。

今回の診療報酬改定で地域支援加算をとるチェーン薬局さんは増えるでしょうか?一度知り合いの薬剤師さんとも食事にでも行って情報交換してこようと思ってはいますがいずれにせよ在宅医療へさらなるベクトルが向けられたのはまず間違いありません。

ということで今日は薬剤師さんの訪問業務について、こんなことを多職種は期待していますよ、という視点から簡単に書いていきたいと思います。

1行う役割を明確にして多職種に知らせて!

これまで色々な薬局さんと在宅というフィールドで仕事をしてきましたが、明確にこの患者さんにはこの仕事をしますので任せてください!!という薬剤師さんは少なった印象です。

例として薬剤の管理であれば、服薬できているか、残薬はどうか、管理の仕方は、足りなくなった場合どうするか等々色んな問題が出てきますよね。そんな時にやっぱり「自分がいつでもなんでも薬のことに関しては責任もって対応します」っていう薬剤師さんがいてくれれば訪問医も訪問看護師も業務負担の軽減ができて大変助かります。特に残薬業務に追われている訪問看護師さんからみれば本来業務に専念できるのでお互いWIN-WINですし患者さんにとってもメリットはありますよね。

でも逆に言えば配達とちょこちょこっとだけ服薬管理について指導するくらいの中途半端にしか関わらないのであれば、やっぱりそれは薬剤師さんに薬のことは全部任せられないよね、っていう流れになると思いますし今はどちらかというとこうなっている所が多いのではないでしょうか。

きちっと責任をもって薬剤管理とコレコレの薬学的管理やります、と周りに周知すること、訪問業務する時はまずはどこまでを自分の仕事と考えているのか多職種に情報発信を行ってください。でないとただ参加するプレイヤーのみ多くなって業務の効率化、負担軽減の効果が他の職種で実感できないままになりますので・・・・・

配達した!在宅やった!患者さんも喜んでくれた!だけでなく多職種との役割分担もどう考えているのか、きちんとご自分の考えを継続して発信してもらえると大変多職種にとって役に立つ薬剤師さんと認識されるのではないでしょうか?

2訪問と多職種へのフィードバックはセットと認識!

まあこれも何度もブログで書いていますが患者さんへのフィジカルアセスメントに基づいた薬剤評価を医師に行い処方設計へのアドバイスしたり、排便管理について訪問看護師へ情報提供したり、介護状況を鑑みた服薬管理のお手伝いをケアマネやヘルパーさんにお願いしたり等々必ず改善点、気になるところはあるはずです。

ない場合?ないなら・・・・訪問の必要性が・・・・必ずあるはずですので頑張って探しましょう!!

多職種にとって必要性が高い薬剤師さんとなるためには訪問と情報発信はセットで行うものだとの認識が必須です。薬剤師さんの目からみた情報を是非発信してください。

3栄養管理への積極的な参加を!

高齢者の栄養管理、薬と同じかそれ以上にとても大事ですよね。

食事の形態や内容などから何が不足しているのか、何が摂取できない問題かを医師や看護師、STさんもあれこれ考えますが、薬局でおいている物販のものから何か利用できるものがないかどうか、トロミ剤の使用はどうかなど積極的にアセスメントして患者さん家族に提案し多職種と絡んでいって欲しいです。

医師や看護師からみたら、いつもと違う意見をもらえて気づきが多いと思いますし利用できる物販などは想像外のものもあるでしょう。是非この分野にも積極的に参加し意見を声を大きく発信してもらいたいと思います。

4必要なケア用品の補充、配達お願いしたいです!

これは少し3とかぶりますがやっぱり在宅の物販拠点として必要なケア用品のアセスメントや選定、補充や配達してくれると訪問医や訪問看護師にとってはとてもありがたいですね。ケアマネさんとかとも連携や必要かも知れませんが是非この業務も保健薬の配達のみでなく対応してもらえたら助かります。あとせっかくしてもらえるなら他の職種が知らないものを是非導入してみてほしいですね。

 

 

自分が考える在宅医療へ参加する薬剤師さんに期待することって具体的にはこんな項目でしょうかね。他にも退院時カンファ参加してとか諸々ありますがまずはこの内容だけでもやってくれたら多職種の業務負担はかなり軽減されどんどん積極的に紹介される薬剤師さんになるでしょう。ハードル高いかも知れませんが是非考えてみてください。

皆さんは何か意見ありますか?よければ教えてください。

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