公開日:2017年02月25日

かかりつけ医制度の話

今日は一日またまた書類の整理です・・・・・

 

こんにんちは、本日はかかりつけ医の制度に関しての簡単なお話です。2025年、もしくは2040年にむけて着々と医療制度の改革がすすんでいるのは皆さん知っていますでしょうか。結構根本的なかかりつけ医の制度の改革が’(自分の予想としては)必ずこの2、3年で制度化への道筋ができるはずですので、現在の中医協で話されている内容を簡単に振り返ってみたいと思います。

中央社会保険医療協議会 総会(第346回) 議事次第 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000152389.html から ○横断的事項 かかりつけ医機能(その1)について http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000152695.pdf より何枚か気になるものだけ抜粋します。興味ある方は短いので全部読んでもいいかも知れません。

まずは今後の中医協っていう、簡単に言うと医療制度について検討する場で話されることになっている内容です。

スライドの下部が検討内容、上部がそのスケジュールで来春までにある程度の意見がでる形となっています。

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その中に(1)医療機能の分化・連携の強化・地域包括ケアシステムの構築の推進、の中でかかりつけ医制度の強化を主軸とした制度の見直しが検討されています。じゃあかかりつけ医ってなんなの?どんな役割をこれから期待されることになるの?って言われるとこのスライドが一番わかりやすいんじゃないかなと思います。

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つまり地域において生活管理を主軸において外来診察、予防診療などを行い、必要であれば専門科と協力、介護保険にも精通し自宅での生活支援をケアマネさんと一緒に考えてあげて、かつ在宅医療も(24時間年中休みなしで)提供する、といったことがかかりつけ医に求められていることだと思います。それが文書化されているのがこのスライドです↓↓

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そうなるとどうなるか・・・・えぇ、かかりつけ医制度が始まったら耳鼻科や皮膚科などに受診したくてもまずはかかりつけ医→プライマリーな対応→改善なければ専門科へ、っていう流れになるこてゃ間違いないと思います。実質的なフリーアクセスの制限となることはさけられない状況となっています。かかりつけ医の機能は医療へのゲートオープナーであり専門科への調整役となることが仕事ともなってきていますね。

ということでもしかかりつけ医を受診しないで専門科受診した場合どうなるか、おそらくは現在の特定機能病院の受診と同じように自己負担を5000円とる、といった形とするのか、もしくは下記のフランスのような保険の給付割合を7割→5割程度にする、といった案が進むことになるかと思います。

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よいうことで今後の医療提供体制の予想となるまとめ画像がこちらになります。地域の拠点病院は入院医療と専門外来に特化し外来は大幅に縮小、地域の診療所がっプライマリーな外来機能をもち増加する複数疾患をもつ高齢者の医療と生活を支えていくという形になるかと思います。

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さてこの制度への変化がすすむと現在の医療情勢はどうなるでしょうか。個人的な予想ですが以下に書きます。

①開業医は複数医体制を基本としチームで地域の医療介護問題に365日24時間対応が求められる。(個人では絶対にできません)

②診療報酬は包括+検査などのみ出来高となる可能性大(この中で24時間の対応が求められてくるはずです)

③マイナー科と言われる専門科のクリニックはおそらく上記のようなかかりつけ医となることは難しくなるため、保険診療以外の道を探さなければ実質生き残れなくなる(人口構成の変化上やむなしとなるのか・・・・・)専門科は病院に集約となるか

④中小の拠点病院も地域包括ケア病棟をメインとし在宅のバックアップがメイン機能となっていくる

などなどでしょうか。こんな議論が現在進んでいますので皆さん少し気にしてみてみると面白いですよ。かかりつけ医の制度についての簡単なご報告でした・・・・

 

 

ついでに

ちなみに先日開業希望のお医者さんとちょびっと話する機会がありましたので、上記のような制度の見直しが根本的に考えられている旨を簡単に説明すると開業自体を再検討したいとおっしゃっておられました・・・・・たしかにこれだけ数年で制度が根本的に変わることが予想されると中々怖いところはありますよね。皆さんはこの制度、現在とは全然違うので内容みてびっくりしていると思いますが本当に実現すると思いますか? 自分の考えは・・・・・・