公開日:2015年07月03日

札幌圏高齢化危機回避戦略?

少子高齢化の問題で東京圏はかなり危機感をもっています。今後20年でどのような状況が予想されるか、そこへの対応をどう考えるべきか、と。

日本における東京の位置づけと、北海道における札幌の位置づけを類比することによって、札幌圏の今後の問題をある程度予想することができるのではないかと思います。以下の資料を参考に北海道における札幌圏の今後の問題も考えてみたいと思います。

東京圏の高齢者人口の急増の現状と予想、それに対しての対策をどうするのか、以下の日本創成会議の資料を参考にしてみましょう。

http://www.policycouncil.jp/pdf/prop04/prop04_digest.pdf より

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上記資料を参考に、類比して北海道のおける札幌圏について考えると以下のようになります。

 

1 札幌圏の高齢化はどう進むのか

A 今後急速に高齢化が進むことは当然

B 札幌近郊においても市の中央部よりも郊外を中心に高齢化がより進行、特に札幌近郊のベットタウンは札幌よりも高齢化率が高くなるか

C 札幌市中央には若者がある程度道内から流入する一方、高齢者は地価や住宅価格の影響もありある程度郊外へ流出

2 札幌圏の医療介護体制はどうなるのか

A 介護需要は道内の他の都市よりもあきらかに増加

B 高度急性期医療は医療者の集約化により札幌およびその他4か所程度の主要都市(釧路、旭川、帯広、函館)に依存する形となることが予想される、つまり札幌ではそれ以外の地域からの患者受け入れが常態となるはず。

C 慢性期医療に関しては札幌市内のみならず周辺の都市に依頼する形となるか。

D 介護施設、ケアスタッフの不足が深刻化

E 北海道と札幌市の財政問題における医療介護負担が顕著に増加

 

上記のように大体似たような問題が札幌でもでてくることが予想されます。前回の記事で書いたように今後医療介護問題の主導権は地方自治体へ移すことを国は積極的にやってくると思います。

今後20年程度で道や札幌の行政単位でこの問題を解決できるようになるんでしょうか。かなり難しい気がしますが皆さんはどう考えますか。東京圏ではこのような会議、検討が積極的にされていますが、札幌圏の高齢化危機回避戦略はだれが陣頭指揮をとっていくのでしょうか・・・・・

 

最後に資料の一番下に医療介護体制が整っている41の地域の中に北海道の各都市の名前がでています。室蘭、釧路、帯広、旭川などなど。その地域で勤務したことがある実感として言えば、今後10年もしないうちにその中でもかなり医療者の人的不足が厳しくなる地域があるのではないかなと考えます。また本質的にその地域に高齢者となってから移住したいかといえば・・・・自分は帯広なんかは好きですが全く馴染みのないところに移住するのは正直難しいですよね。