公開日:2018年02月27日

人手不足、医療経営状況の悪化・・・2018年以降病院や診療所が倒産を回避するためにはどうすべきか

こんにちは、あんまり経営の事は細かくは考えていない札幌の医師@今井です。

とはいいながらも激動する診療報酬改定や社会情勢などを横目でみつつ、本日は病院や診療所が今後生き残るためにはどのように活動していくべきか、少し検討していってみたいと思います。

病院や診療所の倒産が年々増加

まずは医療を取り巻く環境をみていましょう。東京商工リサーチの調査をみてみたいと思います。(以下引用しある程度省略しています)

2017年(1-12月)の「医療,福祉事業」の倒産は速報値で249件にのぼり、介護保険法が施行された2000年以降で最多に達しました。これは、6年連続で前年を上回る結果となっています。

原因別では、最多が販売不振(業績不振)の137件(前年比2.1%減、前年140件)で、全体の過半数(構成比55.0%)を占めた。次いで、事業上の失敗が50件(前年比51.5%増、前年33件)、既往のシワ寄せ(赤字累積)が17件(同13.3%増、同15件)とのこと。

さらに 東京商工リサーチの調査では、全国の医療,福祉事業者1万4,834社の2017年3月期決算は、「増収増益」企業の構成比が33.1%に対し、「減収減益」企業も同29.1%と拮抗した。また「減益」企業は51.4%と半数を超え、同業との競合や人手不足を補うための人件費上昇が収益悪化につながり、収益確保が難しいことが透けて見えます。

経営が困難となる原因は人手不足!

では人手不足とはいいますがどの程度の人手不足が直近では見込まれているのか?

いわゆる団塊の世代の方がすべて後期高齢者(75歳以上)になる2025年には、看護職員は約200万人必要になると試算されています。これに比べ、実際の看護職員数は約160万人に止まると見られ、約40万人の不足が予想されます。また、介護人材についても、2025年の需要が約253万人と見込まれる一方で、供給は171万人に止まると考えられ、80万人程度の人材不足が生じると見られています。

これらの人材不足は2025年を待たずしてもうすでに始まっています。医療機関や在宅医療の現場にいる医師や看護師、経営者なら肌感覚で理解しているのではないでしょうか?いくら募集してもこない医療スタッフや介護スタッフなどなど・・・・・魅力のない職場には人手が集まらず結果として人件費の上昇を来し経営破綻している、そんな時代がもうすでに本格的に到来しておりその影響が経営面でも影響を及ぼしつつある、2018年以降はその傾向が顕著になっていくと個人的には考えています。皆さんはどう思いますか?

医療機関は生き残るためにどうすべきか?

ということでこれからは雇いたくても人を雇えない医療機関が増加しその結果大幅な医療機関の淘汰の時代が来るでしょう。その中で生き残る医療機関となるためにはどうすべきでしょうか?

きちんとした診療報酬に基づいて経営していくことは言う間でもなく当たり前です。今まではそれすらしないでも生き残ってきた病院や診療所があることも事実ですがこれからはそうはならないでしょう。

そんな当たり前のことはおいておいて、やはり生き残るために重要なことは上記をみればわかるように人財の部分にかかってくると思います。

自分は職員さんの待遇をよくすることもそうですが、それと同じくらい<きちんと自院の使命を理解し、さらにそのことを情報として発信すること>が何よりも重要ではないか、と考えています。

その医療機関で働いてみたいと思ってもらえるように、医療機関としてのすべきこと、つまり<ミッション>を何かをきちんと定義するのはもちろんですが、それだけでなくそれを広く発信して理解、賛同してもらうこと、そんな努力をどの医療機関もしなければいけないのではないかと考えています。

 

既に黙っていても医療機関に人が来る時代は終わりました。これからは上記のように医療機関の使命や価値観に賛同してくれる人を広く募集して活動していく、そんな病院や診療所だけ生き残る時代となるのでしょうね。

 

・・・・と上記のように今井は考えましたが皆さんはどう考えるでしょうか?何かご意見あれば是非教えてください。ちなみにまだまだ医師や看護師さんの募集は行っています!(^^)!興味ある方ご連絡くださいね~

 

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