公開日:2017年07月03日

2017年度版札幌の在宅医療の現状について

今日は雨が降りましたが悪くない天気ですね・・・

 

こんにちは、1年もあっという間に半分が過ぎ、早ければ皆さんそろそろ冬の訪問をどうするかっていう考えがちらほらと頭の片隅に浮かんできているのではないでしょうか?

社会情勢としては今後来年度の診療、介護報酬の同時改定がこれから本格的に議論され、2025年にむけての大改革の一歩となるのではないかと考えています。

将来的に札幌がどうなっていくのか、そしてその中で地域の中でいかに診療所として貢献していけるのかよくよく考えていかなければいけないと感じていますが、まずはそのためにも一度現在の札幌の在宅医療の現状がどうなっているのか、文章としてまとめてみることにより現状の認識を再確認してみることは無駄ではないのかなと考えています。ということで今日は2017年度版札幌の在宅医療の現状について記載してみたいと思います

2017年現在の札幌の在宅医療の現在についてですが、まずは在宅医の状況についてから話を始めようと思います。

2015年のブログの記事(http://www.imai-hcc.com/archives/2099)と比較してみると市内で在宅緩和ケアを専門にされる在宅療養支援診療所がぽつらぽつらとでてきているのが一番の変化でしょうか。在宅医療を行うクリニックも徐々にではありますがその数を増やしつつあります。がいかんせんその歩みはゆっくりであり、自分が考える必要だなと思う医療需給体制はまだ札幌全区ではとれていないと思います。

地域的にはこの2年で依然として南区の訪問診療のクリニックの数が増加していない印象です。参加する医療機関が待たれていると思います。複数医師体制でのクリニックについても2年前とあまり変化ない状況と思われます。また来年度以降の改定次第では施設を中心に訪問診療を行っているクリニックさんが訪問診療自体を辞める可能性も高いためその動向については注視が必要だと感じています。

また大きな流れとしては在宅医療協議会が少しずつですが在宅医と後方支援病院を取りまとめる機関としての活動が始まりつつあります。坂本先生を中心にされていますが自分の印象としてはこの2年間は将来への準備期間・・・・おそらく今後さらに活動量がアップし在宅医を導く機関としての立場が確立されるのではないでしょうか。当クリニックも微力ですがお手伝いしたいと思っています。

訪問看護師さんに関しても根本的には2年前と大きく変化していないかなと思います。業務の大変さと金銭面での病院勤務との差が慢性的な人手不足につながっているのかなと思われます。ここら辺は訪問看護師さんからも実際のはなしをきいてみたいですね。

在宅医と訪問看護に関しては大きな変化がないように感じていますが、一方徐々に変化がでつつあるのが受けてとなる後方支援病院です。sub acute機能を果たしますよ、と言ってくれている地域包括ケア病棟をもつ病院さんや、3次救急をしていた病院が2次救急も受け入れますよという病院さんが出てきており、各自の立場が2年前より、より鮮明になったような気がします。この流れのままで在宅療養をしてくれる病院さんが増えてくれたらと思いますが、今後どうなるでしょうか?

 

まぁこんな感じが自分なりの2017年度版札幌の在宅医療の現状について、ですが・・・・・えぇ、端的に言うとそんなに大きな変化はみられていないと総括してもいいかも知れません・・・

 

当クリニックは在宅医療とコラボする外来診療の開始と複数医師体制の充実という課題を前にしています。少しずつですが前進していきたいと思います。

ということで昼の更新は簡単に終了です・・・・