公開日:2017年06月21日

在宅での緩和ケア=普遍的な医療

専門医制度についてなんだかんだ言っていても自分の専門医更新はひっそりと終了しました。

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ただ開業してから”先生の専門なんですか?”なーんて患者さんから聞かれること、ほとんどないですね・・・・

 

こんにちは、今日はこちらの記事をリンク先からまずはどうぞ・・・

Q life pro より 【緩和医療薬学会】在宅での緩和医療、保険適応外処方が課題-勤務医と在宅医に温度差も http://www.qlifepro.com/news/20170607/palliative-care-at-home.html

要は”病院で使用できたものが適応外使用となるため処方した医師の持ち出しになる”って話なのです・・・ケタラールやオリベス、ドルミカムやセニラン。はたまたPPIとプリンペランの併用、などが自分がさらっと思い出せる緩和領域での適応外処方です。これらの薬剤使用できないかっていうともちろんそんなことはありません。

ただ”保険請求できないので保険医が自腹を切って患者さんのために使用している”ってのが現状です。これまでもこの問題は自分も取り上げてきましたが(http://www.imai-hcc.com/archives/3019

とか http://www.imai-hcc.com/archives/4849 などなど)在宅緩和ケアを推進するためには是非改正してほしい点ですね。

 

さて緩和ケアについてちらほらと・・・・・在宅緩和ケアと言えば、最終的には在宅でのお看取りをどうしてあげるのか、という点に収束するのではないでしょうか?当院は今年の1月からこれまでの半年で55名の方を在宅でお看取りしてきました。最後まで薬を飲むことを拒否し痛みを我慢した方、独居でもいいので自宅で過ごす事を希望された方、緩和ケア病棟に入院予約をしていたけれどやっぱり自宅が素晴らしく良くて結局ご家族に看取ってもらった方、病院と在宅を行ったり来たりしながら徐々に体力低下し、最後には病院にもう行かない事を選択した方、薬もあまり使わなかったけれど静かに眠るように亡くなった方、本当に10人いたら在宅でのお看取りは10人が全く違って一人として同じだった!ってことはまずありませんね。

当院は特に在宅緩和ケアの専門クリニックでもないですし難しい、特別なことはなーにもしていません。大事にしているのは”その人らしく過ごすにはどう支援してあげたらいいか”ということ・・・・宮の森の地でどうしたら地域の人の役に立つ医療機関となれるのか、日々自問自答しています。今は在宅での緩和ケア=非日常的こと、っていう認識をもつ人が多いですが少なくともこの地では10年後には在宅での緩和ケア=普遍的な医療、っていう認識を地域の人にもってもらえるようになったらいいですね。

と、取り留めもなく書いてみましたが今日は簡単にこのくらいで終わりにしたいと思います・・・・・